取材協力:2022.5
売上見込と実績をSalesforce + RaySheetで一元化。
入力更新業務の負担を軽減しつつ業務基盤として営業現場に定着
株式会社アイレップ様
※ 事例記事の内容や担当者所属は取材当時のものです。最新の情報と異なる場合がございますのでご了承ください。
広告主のマーケティング成果を最大化する統合デジタルマーケティングエージェンシーとして事業を展開する株式会社アイレップでは、Excelで行っていた計数管理を効率化するための仕組みとしてSalesforceを採用、新たな管理基盤への移行をスムーズに行うためにRaySheetを導入している。その経緯について、経営企画Unit 事業統括Division 事業統括グループ グループリーダー 赤澤 智氏および同グループ 石原 風由子氏にお話を伺った。
【課題】Excelマクロで売上見込みを管理、情報が分散するリスクや情報活用に課題あり
1997年にインターネット広告の代理店事業を中心に創業し、現在は博報堂DYグループの一員として、SEM領域やデータを起点とした新たな広告事業・ソリューション事業、クリエイティブ事業を展開する株式会社アイレップ。運用広告やSEOといった個別サービスの提供に限定されることなく、デジタルマーケティングの実行に必要なすべてのメニューを垂直統合し、クライアント企業のマーケティング課題を本質的に解決することが同社が持つ強みの1つだ。顧客が求めるマーケティング成果を最大化する統合デジタルマーケティングエージェンシーとして、コンサルティングからリサーチ&アナリティクス、コミュニケーション・プランニング、PDCAマネジメント、データ&システム基盤整備など各種サービスを提供している。
そんな同社では、売上見込などの計数管理に、長年Excelが利用されてきた経緯がある。
「以前はExcelマクロを駆使して集計、必要な部署に展開していたのです」と語るのは、営業部門の運用支援を担う経営企画Unit 事業統括Division 事業統括グループ グループリーダー 赤澤 智氏だ。
Excelマクロによる運用では、いつも同じ視点で固定化された形で集計されることになり、新たな視点で数字を確認、分析することが難しいだけでなく、そもそも入力したExcelファイルが破損するといったトラブルも頻発していたという。
「メンバーが増えるたびにファイルの数も増え、情報が分散することでのリスクも懸念されていたのです」と赤澤氏。
経営企画Unit 事業統括Division事業統括グループ
グループリーダー
更に基幹システム上の数字と付け合わせていくことも難しく、情報が一貫して把握できるような環境が求められており、計数管理が効率化できる新たな環境づくりが必要だったのだ。
Salesforce + RaySheet導入前の課題
- 売上見込管理表が営業ごとのExcelだったためファイル管理が煩雑
- Excelマクロによる集計のため、分析の視点が固定化
- 基幹システムは情報が一貫しておらず突き合わせが難しい
【選定】基幹システムの実績と突合しやすい仕組みを求めSalesforceとRaySheetに注目
基幹システムの実績とも突き合わせやすい環境を整備するに当たっては、顧客管理が柔軟にできて、社内のシステム部門のリソースを使わずに、自分たちで業務内容に合わせた運用ができることを念頭に置き、クラウド環境で内製化が可能なノーコード・ローコードツールに注目したという。
その基盤として同社の目に留まったのが、顧客情報に紐付いた案件管理に最適なSalesforceだった。そして、Excelのような操作性が損なわれにくく、情報入力・更新が可能な仕組みとして選択したソリューションが、グレープシティが提供するRaySheetだったという。
「Salesforceを営業基盤として、RaySheetを活用すれば、従来のExcelと同じような見た目と操作性を保つことができます。入力のハードルを低くすることでスムーズに移行ができると考えたのです」と赤澤氏。
実際、当時営業担当者だった同グループ 石原 風由子氏は、SalesforceとRaySheetを組み合わせた新たな環境について期待を寄せたという。
「頻繁にファイルが壊れてしまい何度も入力し直していたExcelに比べて、明らかにやりやすそうで良くなる印象を受けました。長い目で見たときにも、きちんと情報が蓄積されることでアウトプットが容易になり、マネージャ陣にも正確な情報を見てもらえます。私も含め、ポジティブに考えたメンバーは多かったはず」と石原氏。
情報が集約されることで二重入力など無駄な作業もなくなることが期待されたという。
その結果、営業担当者が利用する売上見込み管理の基盤として、SalesforceとRaySheetを併用した整備が行われることになった。
経営企画Unit 事業統括Division 事業統括グループ
【効果】SalesforceとRaySheetの併用が業務基盤として営業メンバーに定着。
■ 情報が頻繁に入力・更新される売上見込みの管理にRaySheetを活用
現在もSalesforceおよびRaySheetを活用して売上見込み管理を行っており、最新の情報がクラウド上で共有できるようになっている。
「情報が頻繁に入力、更新される部分にRaySheetを活用していて、Salesforceのメイン業務としてより活用してもらうためになくてはならないツールといっても過言ではありません。それに、Salesforceを管理する側の我々にとっても、情報をメンテナンスする際にRaySheetを重宝しています」と赤澤氏は評価する。
■ 集計作業の負担が軽減、Excelライクなインターフェースで現場への展開もスムーズ
SalesforceおよびRaySheetにて新たな情報基盤を整備したことで、管理面では集計作業の負担が軽減され、複数のExcelシートに情報が分散されることなくメンテナンスも容易になっていると評価する。
「現場から見れば、Excelファイルが壊れることもなくなりましたし、個別管理せずとも、クラウド上で集計された正しい情報が負担なく確認できます。業務基盤として浸透しているのではないでしょうか」と赤澤氏は評価する。
実際に数字の入力・更新を行う営業担当者からも好評だ。
「入社年次の浅いメンバーは最初からExcelライクなRaySheetを使っているため、特に不満の声も聞こえてきません。私のように当時Excelで入力していたメンバーからすれば格段に更新しやすくなっています。メリットを感じているメンバーは多いはず」。
表示したい項目があれば簡単に追加できるなど、Excelに比べて情報活用も進んでいると石原氏は評価する。RaySheetの設定や項目追加などの際には、ヘルプページなどから必要な情報が入手しやすく、問い合わせに関しても迅速に回答が届くなどサポート体制についての評価も高い。
「RaySheetをVisualforceなどに組み込むなど、ひと手間かけた使い方についてはこれから行う可能性はありますが、現状の使い方で十分事足りています。サポートに関しては満足している状況です」と赤澤氏。
■ RaySheetのさらなる活用に向けた展開を検討
今後はよりリアルタイムに更新をしてもらえるような意識改革も含め、さらなる啓蒙活動を続けていきたいという。
「今後はより精緻な数字が把握できるような仕組みをうまく実装していくことで、営業担当者の負担軽減にもつなげていきたい」と石原氏は語る。
その他RaySheet活用については、Salesforceに対して入力や更新が頻繁に発生するような業務に対しての適用は十分想定されるという。
「数値以外の部分でのメンテナンスが必要な部分に対して、RaySheetをもっと活用していきたいと考えています」と赤澤氏は期待を寄せている。
管理が必要な新たな業務が出てきた際には、SalesforceとRaySheetの組み合わせにて検討することから始めたいと今後について語っていただいた。
Salesforce + RaySheetの導入効果
- 顧客情報、売上管理表、実績をSalesforce上に構築し基幹システムと連携
- RaySheetにより売上見込を効率よく入力
- Salesforceレポートで予実を可視化