取材協力:2025.9
データ編集の作業時間30%削減、ビュー数3倍を実現
RaySheetが業務効率化の基盤として不可欠な存在に
弁護士ドットコム株式会社様
※ 事例記事の内容や担当者所属は取材当時のものです。最新の情報と異なる場合がございますのでご了承ください。
ユーザーと弁護士をつなぐサービスやリーガルテックなどの事業を展開する弁護士ドットコム株式会社。さらなる成長に向けてITインフラの整備を進める同社は、Salesforceを利用する業務で発生するデータ入出力・編集作業の非効率性に頭を悩ませていた。この課題を解決するためRaySheetを導入した同社は、Salesforceデータ編集の作業時間30%削減などの成果を挙げ、業務効率化に不可欠なツールとして活用範囲を拡大している。その取り組みについて、クラウドサイン事業本部 事業戦略部 事業戦略チームの後藤さやか氏、同本部 事業統括部 販売企画チーム マネージャーの河野悟志氏、同じく販売企画チームの戸田有紀氏にお話をうかがった。
【課題】Salesforceデータを一括編集できるアプリを導入するも、操作性の問題で利用定着せず
弁護士ドットコム株式会社は、「『プロフェッショナル・テック』で、次の常識をつくる。」をミッションに掲げ、リーガル領域を中心に各種事業を展開する企業だ。2005年、ユーザーと弁護士をつなぐプラットフォーム「弁護士ドットコム」をリリースしてビジネスの第一歩を踏み出した同社は、その後、税務相談ポータルサイト「税理士ドットコム」などの類似のマッチングサービスや、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」をはじめとするリーガルテック、さらには「弁護士ドットコムニュース」といったメディアなどを幅広く手がける企業へと成長。2025年5月にはリーガル特化型AIエージェント「Legal Brain エージェント」の提供を開始するなど、現在も事業を拡大し続けている。
2025年に創業20周年を迎えた同社は、現在、特にリーガルテックの拡充に力を入れている。その一翼を担うクラウドサイン事業本部では、クラウドサインの中心である契約締結だけでなく、契約書の作成からレビュー、締結、管理を含む一連の取引プロセスを一貫して支援できるサービス(クラウドサインシリーズ)へと進化させるべく開発を進めている。同時に、売上拡大に対応するための体制の構築やITインフラの整備を精力的に推進している。
そうした取り組みの一環として、同本部は2025年4月にRaySheetを導入した。もともと同本部は、Salesforceで受注・契約・請求などを管理する「受注処理」と呼ばれる業務において課題を抱えていた。Salesforceのデータローダを扱える人員が限られる中、多数のレコードを個別に開く作業に時間を要する、データの一覧性の低さによって見逃しやミスが多いなど、多くの問題があったのだ。
そこで同本部は、Salesforceのデータを誰でも一括して入出力・編集可能にするため、実はRaySheet導入前の2024年、Salesforceデータを Excelのように閲覧・編集できるAppExchangeアプリを導入していた。しかし、本格運用には至らなかったという。その理由について、事業戦略チームでSalesforceの構築・運用を担当する後藤さやか氏はこう話す。
「別の事業本部で利用しているというシンプルな理由で採用したアプリでしたが、操作性に関してExcelとギャップがあるという問題により、利用が定着しませんでした」(後藤氏)
Salesforce + RaySheet導入前の課題
- Salesforceを利用する受注処理業務において、多数のレコードを個別に開く作業が大変、一覧性が低く見逃しやミスが多いなどの課題を抱えていた
- 課題解決に向けてアプリを導入したが、操作性に関してExcelとギャップがあるという問題によって本格運用に至らなかった
【選定】データ構造の理解にも役立つExcelライクな外観と操作性、充実したサポートが選定の決め手
そうした状況を受けて同本部は、従来のアプリからRaySheetへの乗り換えを決定。推進者の後藤氏にRaySheetの利用経験があり、従来のアプリで果たせなかった定着化や課題解決を見込めたことが選定の大きな理由になったという。
「前職で、RaySheetの使い勝手のよさを実感していたからです。私は当時、Salesforce初心者だったのですが、RaySheetを使い始めたことをきっかけに、Salesforceのデータ構造や使い方を理解できるようになりました。その経験から、RaySheetならSalesforceを使える人材を育て、業務を効率化するのに役立つと考えたのです」(後藤氏)
加えて、メシウスの充実したサポート体制も決め手の1つになった、と後藤氏は話す。
「RaySheetは、前職で問い合わせた際の対応が非常に早く、またヘルプページが丁寧で現場のメンバーにもわかりやすかったので、スピード感をもって導入・定着化を進められると思いました」(後藤氏)
実際、現場でのRaySheetへの乗り換えはスムーズだった、と販売企画チーム マネージャーの河野悟志氏は振り返る。
「前のアプリでできなかったことが可能になったということで、RaySheetは現場で好意的に受け止められました。実際の運用に関しては使いながら覚えていく方針でしたが、Excelに近い見た目と操作性なので、特に混乱なく移行できました」(河野氏)
受注・請求業務に携わる販売企画チームにおいて派遣社員を統括する戸田有紀氏も、RaySheetの使いやすさをすぐに実感したという。
「私は半年ほど前に入社したので、前のアプリやRaySheetの利用経験はありませんでしたが、レクチャーを受けなくても感覚的に使い始めることができました。わからないことがあっても誰かに聞けば解消できるので、派遣社員の皆さんも問題なく利用しています。一度カスタマーサポートを利用する機会がありましたが、すぐに回答していただけて助かりました」(戸田氏)
【効果】RaySheetが各種作業の効率化の基盤となり、業務に不可欠な存在に
■ Salesforceデータの一括編集で各種作業を大幅に効率化し、RaySheetの活用範囲が拡大
同本部では、販売企画チームのメンバーが、受注処理の実務作業においてRaySheetを活用している。この工程では、顧客と締結した利用申込書などの情報、たとえばサービスの利用開始日や売上といった大量のデータをSalesforce上で編集する作業が発生するが、従来は手作業で情報を1つひとつ編集する必要があった。RaySheetの導入後、Excelと同様に情報を一括して編集できるようになり、作業が大幅に効率化された、と河野氏は喜ぶ。
「当社に限らず、Salesforceを導入している企業なら、大量のデータを1日に何回も編集するような作業は存在するので、さまざまな業務でRaySheetを活用できると思います。特にクラウドサインのようなサブスクリプションビジネスにおいて、お客様に複数のサービス環境を提供し、Salesforceで1環境につき1商談、1契約を管理するような場合、情報を1件1件ではなく、一括して編集できるメリットは大きく、業務効率がかなり上がるはずです」(河野氏)
Salesforceのデータを任意の条件で絞り込んだ一覧画面であるビューは、推進者の後藤氏が作成して現場に提供しているわけではなく、現場の各メンバーが自分のチームの仕事を効率化できる形で自らフィルターなどを設定して作成している。処理業務ごとに作成されているフォルダーに各種のビューが入っており、それらを開けば即座に効率よく作業できる状態になっている。
「今やRaySheetは、受注処理以外のさまざまな業務でも活用されています。たとえば経理部門では、受注処理後のデータをサブスクリプション管理システムへ流し込むのに使っていて、いつの間にかピボットを使えるようになっていました。一方で私は、Salesforceのレポートで出し切れないものを出すときにRaySheetを活用しています。RaySheetは4つぐらい深い階層までなら情報を取得でき、それ以外にも参照関係で紐づけられている情報なら取ってくることができます。フィルターのかけ方もわかりやすいので、今でもSalesforceのレポート作成は苦手ですが、RaySheetなら簡単に作れます」(後藤氏)
■ データ編集の作業時間30%削減などを実現し、業務に不可欠な存在となったRaySheet
そのようにRaySheetは、それまで煩雑だったさまざまな業務を効率化していった。一例を挙げると、前述の受注処理や、顧客の請求先メールアドレスの変更作業をそれぞれ月間数百件行っているが、RaySheetによって作業時間が体感で30%程度削減され、1件につき2~3分で完了できるようになった。また、顧客や契約に関わる重要なデータを編集するという、神経をとがらせながら1件1件手動で行っていた作業についても、一覧でデータを見比べながら、同じ項目をコピペして一括で行えるようになったことで、ミスが減り、担当者の心理的負荷が軽減された。つまりRaySheetは、作業の効率と正確性を同時に向上させたことになる。
そうした成果を受けて、RaySheetの活用範囲は日々拡大している。RaySheetのビューの数は、いつしか前のアプリの利用時の3倍以上となる50を超えた。現場のメンバーが自由にビューを作れる環境であるため、今も気づくとビュー数が増えている、と戸田氏はいう。
「事業拡大で処理しなければならない案件がどんどん増える中、大量の情報を一括で編集できるRaySheetは、今では業務に欠かせない存在となっています。とはいえ、RaySheetの活用可能な範囲は非常に広く、まだ使えていない機能もたくさんあります。私自身はもちろん、チームのメンバーもより多くの場面で使えるようになれば、業務効率化などにおいてさらに大きな効果を生み出せそうだと感じています」(戸田氏)
同様に河野氏も現場寄りの視点から、RaySheetの有用性についてこう語る。
「ITのような特に人員の入れ替わりの激しい業界では、定型業務に関して毎回ITリテラシーの高い人材を採用できるわけではありません。そういう中で、SalesforceをExcel形式にするRaySheetは、誰にでも使えて業務効率化に貢献するのはもちろん、Salesforceへの理解が深まるという副次効果も生み出してくれます」(河野氏)
RaySheetの導入を推進した後藤氏は、両氏の言葉を受けて、次のように締めくくった。
「現状、RaySheetをメインで利用している販売企画チームだけでなく、カスタマーサポートやマーケティングなど、Salesforceを使っている他の部門にも、手で行っている非効率な作業はたくさんあります。Salesforceの管理者の立場からいうと、これまでは、そうした作業を自動化・効率化するための開発工数が足りないのに、会社からは改善を求められる、というもどかしさがありました。RaySheetでそうした状況から脱却できたわけです。当社のように業務効率化の基盤を確立したい企業は、RaySheetを導入するとよいかもしれません」(後藤氏)
Salesforce + RaySheetの導入効果
- 月間数百件発生する受注処理や請求先メールアドレス変更の作業時間が30%程度削減された
- RaySheetの活用範囲が日々拡大し、ビュー数が従来のアプリ利用時の3倍以上となる50を超えた
- ITリテラシーの高低を問わず誰にでもSalesforceをExcelの操作性で扱えるようになり、業務効率化の基盤が整った